解錠師
英会話を習い始めて約3か月。実力がついてきたのか実感が沸かないけれど、何とか楽しく続けてる。
言葉の壁というハードルは無い方がいいけれど、ハードルを越えてコミュニケーションを取ろうとする「気持ち」の部分が理解を深めてくれると思うし、何よりも分かり合えるというプロセスが楽しくてたまらない。
障害という壁は、乗り越えようとする気持ちを喚起させるきっかけなのかもしれない。マラソンであったり、登山であったり・・・
人はそもそも、挑戦したいというインサイトを持っているんだと思う。
ハヤカワミステリの「解錠師」はミステリーというよりも、シンプルなコミュニケーションと愛情を描いた素敵な本だった。
あるコトがきっかけで、言葉を失いながらも、鍵を解錠する魅力に取り付かれる少年の物語。
言葉をかわすことが出来ない主人公が、恋をして相手を理解していく様は、読んでいて気分がいい。
制限があるからこそ、シンプルにならざるを得ないんだろうけど、そのシンプルさがとても大切なことなんだと思う。
ものすごく面白い本ということではないけれど、「錠を開く」ということと、「自分を開く」ということがかかっている、お勧めできる本です。
- 作者: スティーヴ・ハミルトン,越前敏弥
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/12/09
- メディア: 文庫
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