ルーズヴェルト・ゲーム
6月4日、埼玉西武ライオンズの伊原監督が休養のためチームから離れることになった。事実上の引責辞任。
渡辺前監督から引き継ぎ、優勝を第一の目標として掲げてきたものの、交流戦も折り返しのタイミングで首位に12.5ゲーム差の単独最下位。なかなか浮上する気配も見えないような状況で、どのような気持ちで判断したんだろうかと考える。
最下位という状況は、当然ながら監督ただ1人の責任ではなく、成績のあがらない選手、補強がうまくいかないフロントにも言及されるべきではあると思うし、ファンからは伊原監督だけが責任を取るのはおかしいといった声も少なくない。
だけど、最終的にチームの戦略を決める立場である以上「責任」と「覚悟」は同意語で、この結果としては、なんらかしらの責任をとる必要はあったのではないかと思う。
タイミングよく読んだ、池井戸潤著の「ルーズヴェルト・ゲーム」。
ビジネスにおける逆境の中での経営を、野球と照らし合わせたドラマでも放送中の話題の本。テレビドラマは見ていないけれど、サラリーマンの琴線に触れる表現が散りばめられた、読み進みやすい本で、いろいろと思うところもあった。
- 作者: 池井戸潤
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/03/14
- メディア: 文庫
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伊原監督の休養発表後、様々なメディアで取り上げられていたのは、「現場との溝」。目的は同じであるハズなのに、ひとつのチームとしてまとまらなかったことは、状況をみても明らかだ。チームを率いる監督と、チームを支えるメンバーとの意思統一が図れていない組織では、勝てるわけがない。
それぞれの個性を生かし、ポテンシャルを最大限に引き出すことが組織の勝利につながるということを自分は信じたい。