三軒茶屋 ちゃんぽん長崎

社会に出て初めて勤めた会社で数か月を経由したころ、Tさんというデザイナーの人があとから転職してきた。
Tさんはイラストを書くのがうまく、良く笑う人で、あまりに簡単に笑ってくれるのをいいことに図に乗って、いろいろと冗談をいいながら働いていたのを憶えている。
知り合って数日が経ったある日、飲み会の席でTさんが長崎出身ということが判明。ちゃんぽんの美味しさについて熱く語ってくれたのをふと思い出した。
ラーメン。と一言でいっても、醤油に塩、味噌にとんこつ、いまでは醤油豚骨なんていうのもあるけど、その中にちゃんぽんをあげる人はなかなか少ない中で、ちゃんぽんについて語る人は珍しく、今でも記憶に残っているのはそのせいかも知れない。

三軒茶屋の三角地帯にある「ちゃんぽん 長崎」。
いろんな番組、雑誌で取り上げられているので、知っている人も少なくないと思う。狭い店内の席はカウンターのみ。7〜8席くらいだろうか。いろいろなメディアに取り上げられるからか、いつも賑わっている。

メニューは大まかに言うと、ちゃんぽんと皿うどん、チャーハンの３つ。それぞれに明太子やキムチなどのトッピングがあるものの、長崎の味が楽しめる良店だと思う。あっさりとした味のスープは具沢山で、優しい味。
もっちりとした麺ものどごしがつるりと気持ちよくて、クセになるというよりも、ふと味わいたくなるあったかい味。
1人でくる女性客が少なくないのもうなずける。

長崎で育ったTさん。長崎チャンポンの食べ方にこだわりがあって、特に皿うどんについて語ってた。「皿うどんはパリパリの麺に餡がかかったものを、翌日ふやけた状態のものを食べるのが美味いんだよ！」
いつもちゃんぽんばかり食べているけど、今度は皿うどん（パリパリ）を食べてみよう。