銀座 煉瓦亭
池波正太郎著の「食卓の情景」を、食事の時に酒を飲みながら、文章と料理の両方をゆっくり味わうのが密かなマイブーム。
昭和55年発行と言うことなので、今から20年前に書かれたことになる。
で、このエッセイを読んでいると彼が美味しそうに楽しんでいた姿が文字通り「情景」となって頭の中にイメージされ、どの店も訪れてみたくなってしまう。
銀座の煉瓦亭。
お客さんとの打ち合わせ前にどうしても行きたくて、早めに訪問。
池波正太郎の「食卓の情景」によれば、
この店の扉を開けたとたんに、ぷうんと鼻先へただよう香りこそ、まさに、戦前の、日本の洋食屋の、なんともいえぬ香りだ。まことに貴重で、なつかしい、うれしい香りなのである。狐色に揚がったやつにナイフを入れると、バリっところもがはがれる。これがたまらない。
とある。
口の中に涎が広がり、同じようにやってみたくなっていた。
本にあるとおり、上カツレツを注文。
ウスターソースをたっぷりかけて、ナイフとフォークで頂く。
飽食の今の時代、このカツレツよりも美味しそうものは正直たくさんあるので、この味目当てで再訪することはないだろう。
でも、彼が1人店に佇んで食事をしてる情景を思い描きにまたくると思う。
クルマ運転前だったからお酒飲めなかったのは本当に残念だわ